お子さんの学年が中学年(小学3~4年生)にさしかかってくると、中学受験について考え始めるご家庭もあるかと思います。
我が家の二人の子どもたちもかつて中学受験を経験しましたが、受験勉強を続けるためには本人の強い意志力と家族を挙げてのサポートが必要でした。
受験勉強は、まだ幼い小学生にとって精神的にも体力的にも負荷のかかるものです。
それでも中学受験を目指すのか、家族の協力体制はどうなのか、などについてしっかり家族で話し合ったうえで最終的にはお子さん自身が決断することが重要です。
今回は、中学受験を受けるまでと中学に入学してからに焦点を当て、そのメリット・デメリットについてお話したいと思います。
中学受験のメリットやデメリットが受験するかどうかの判断材料の一助となれば幸いです。
中学受験のメリット

中学受験を目指すには、学校の勉強の他に「受験のための勉強」をする必要があります。
なぜなら、中学受験では毎年各学校独自の入試問題が出題されているからです。
なかには小学校の授業だけでは解けない難問を出題する学校もあるため、志望校に合わせた入試対策が必要となってきます。
受験勉強の方法としては通信教育や参考書を使っての自宅学習、家庭教師をつけるという方法もありますが、中学受験対策を行っている塾に通うケースが多いようです。

知識が豊富になる、思考力が鍛えられる

中学受験の入試科目は国語・算数・理科・社会の4教科が基本ですが、国語・算数の2科目入試を行っている学校もあります。
どの科目においても、知識が深まり思考力が鍛えられるという点は、受験勉強の最大の利点ともいえるでしょう。
例えば、国語では出題された文章を数多く読むことで新しい考えや物事に触れ、自然と知識量が増えていきます。
国語で出題される文章の種類は、物語文・説明文に大きく分けられます。
物語文は小説や童話などのような文章のことで、説明文は筆者が自分の意見や考えなどを述べた文章です。
これらの文章を練習問題、模試、過去問というかたちで膨大な量を読み解くので、自然と知識が蓄積されていく訳です。
また、算数では、公式をあてはめただけでは解けないような応用力や論理的思考力が問われる難問も数多く出題されるため、問題を数多く解くうちに柔軟な発想力が身に付き、同時に計算力も身につきます。
そのほか理科分野では生物・科学・物理・地学、社会科分野では地理・歴史・公民と、幅広い分野で暗記や思考力を問われる問題を演習するため、小学校で学習する範囲を超えた細かい知識を習得するうちに思考力も鍛えられていきます。
勉強する姿勢・忍耐力が身に付く
中学受験の勉強は2~3年にわたり計画的に進められます。
塾に通う場合は週2日~3日のペースで通塾し、その他宿題や定期テストもあるため、自ずと勉強する環境ができあがります。
しっかり勉強する習慣ができたとしても、学校の勉強に加えての受験勉強は時間的にもハードなものです。
学校と塾、両方の宿題に追われ苦い思いをする時もあるでしょう。
そんな時、支えとなるのは「自分の目指す中学に合格したい!」という強い思い。
そして粘り強く受験勉強を続けていくことで忍耐力が身に付いていきます。
通塾で小学校とは違う居場所ができる

数年にわたり週に何回も塾に通うと自然と「塾友」ができますし、塾の先生やスタッフの方々も子どもの勉強面だけでなくメンタル面も気にかけてサポートしてくれるので、安心して通える「居場所」ができます。
学校とは違う居場所の存在は、もしもお子さんがピンチに立たされた時でも受け皿となってお子さんを支えてくれることでしょう。
また、受験期に学校を休む場合、塾によっては教室を解放してサポートしてくれる所もあります。
その他
中学受験をすることで今までの環境をリセットし、新たなスタートを切ることができます。
もし受験校に合格できなかったとしても地元の公立中学に入学できますので、『進学先が決まらない』という不安を持つ必要がありません。
中学受験のデメリット
とにかく忙しい
塾に通っている場合、小学校から帰宅してすぐに出かけないと塾の授業に間に合わないケースもあります。
その場合、学校の宿題は塾から帰った後取り組むことになるので、睡眠時間を確保する工夫も必要となってきます。
また、塾が無い日は学校や塾の宿題にも取り組めるようしっかりスケジュールを管理しながら、友達と遊んだり自由に過ごせる息抜きの時間を作ることも大切です。
まだまだ友達と遊びたい小学生の時期にこの忙しさはちょっと酷かもしれませんが、塾に行けば同じ目標を持った仲間がいて切磋琢磨しながら成長できるというメリットもありますので、お子さんの様子を見ながら進めていくとよいでしょう。

親の関わる割合が高くなる
受験生とはいってもまだ小学生。
中学受験は高校受験に比べて親の関わる割合が高いと言えます。
日々のスケジュール管理や塾の先生とのやりとり、志望校の見学、決定、送迎に至るまで、親がしっかりと関わって受験生をサポートします。
更に入試当日は、試験会場までの送迎も必要となってきます。
親の関わる割合が高いことは、忙しい昨今ではデメリットかも知れませんが、見方を変えればわが子の貴重な進路決定の過程をともに歩めるという点でメリットと言えるかも知れません。
塾代、交通費がかかる

塾に通う場合、どうしてもかかってしまうのが塾代。
中学受験を指導している塾が近くに無く、電車やバスを使う場合は更に交通費もかかります。
その他、模試代や春・夏・冬休みには春期・夏期・冬期講習代もかかります。
受験期には受験校への出願料、合格後には入学金や学費の納入もありますので、長期的な積み立てができるよう、どのくらいのお金がかかるのか事前に確認しておくとよいでしょう。
中学入学後のメリット

6年間の一貫教育
中学入試を行っている学校は中高一貫教育のところが多く、入学後は6年間をかけて一貫した教育を受けることができます。
学習期間を6年ととらえ、余裕を持ちながらも前倒しして進めることが可能なので、高2・高3では大学受験の勉強に集中できるというメリットも。
そして中高を通して部活動に没頭できるのも一貫教育のよいところです。
かつて見学した中高一貫校で、部活動をしている生徒さんに直接話を聞く機会がありました。
その生徒さんは部活でザリガニの研究をしていたのですが、自分の学校に入ってよかった理由を尋ねると「中高一貫校だから長い時間をかけてじっくり研究できるところ」と答えてくれました。
一般的な中学生は中学3年生になると部活を引退して高校受験の準備をしますが、一貫校だとその必要がありません。
なるほど!と思いました。
中学生の間は塾いらず(!?)
これは各家庭の考え方にもよりますが、我が家の経験では中学生のうちから塾に通っている同級生はいなかったように思います。
学校側の取り組みとして、成績が振るわない生徒には卒業生がチューターとして勉強を教える制度があったり、 放課後に予備校の講師が来校して有料で学習支援を行っている学校もあるので、志望校選びの際にはその点についても調べてみるとよいでしょう。
ただ、高校生になると徐々に塾や予備校に通い始める生徒が増えてきます。
6年間ともに育つ

親の目線から見ると、入学時はまだまだ小さく頼りなかった子どもたちが、大人顔負けに成長し立派になって卒業していく姿は感動の一言です。
中学時代は思春期の入り口で小さな小競り合いが頻発し大変な時もありますが、それを一つ一つ乗り越えてお互いを尊重し合いながら成長していきます。
そこで見つけた友人は、多感な時期をともに過ごした大切な存在となっていくことでしょう。
大学へ内部進学できる学校も
学校によっては大学付属校や系列校という位置づけから、大学に内部進学できる学校もあります。
その場合、『ほぼ全員が進学できるのか』、『一定の基準を満たす生徒のみが進学できるのか』について確認しておくとよいでしょう。
もし「他大学を受験したい」という希望を持った場合に備え、大学受験指導は行っているのか確認しておくと安心です。
中学入学後のデメリット
自宅からの距離が遠い場合も

上の子の場合は、志望校の出願資格に「8:00までに登校できる者」という決まりがありました。
出願資格に記述が無いとしても、どの学校も8:30前後には登校するよう定めてあるはずですので、6年間通学することを考えて無理のない通学時間の学校を選びましょう。
その際、朝練のある部活に入部した場合や、部活動で帰りが遅くなることも考慮する必要があります。
また、子どもの毎日の通学の苦労に比べれば些細なことではありますが、自宅から距離が遠いと年数回の保護者会や体育祭・文化祭などのイベントに親が足を運ぶのもひと苦労です。
ケガや病気の時の対処が大変になる

学校でケガや病気になった場合、自宅近くの学校であればすぐに迎えに行くことができますが、遠い学校ではそうもいきません。
「ケガは治りかけたけれども一人で登校するのは難しい」という場合、登下校に付き添うこともあります。
6年間は長いです。
そういった経験をしないで済めば本当に幸いですが、「何回かはあるかも知れない」と心に留めておくことも必要かも知れません。

おわりに

『中学受験は必要か?』その答えは各家庭によって異なってくることでしょう。
冒頭でお話ししました通り、中学受験はまだ幼い小学生にはとても大きい負荷のかかるものです。
その一方で「高校入試の時期と思春期が重なる」というリスクを回避できるという利点もあります。
中学受験をするかしないかは、様々な情報を収集して家族で話し合い、最終的にはお子さん自身が決断することがとても大切です。
そしてその決断に今回の内容が少しでもお役に立てれば幸いです。
ここまでお読みくださりありがとうございました!
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